アーサ・D・リトル(ADL)の1次面接レポートです。
ADLは、コンサルティングファームとしては、ボストン・コンサルティングやマッキンゼーと同じぐらい入社難易度高い、トップレベルの戦略コンサルです。
結構理系色が強く、ネットの噂ではある世代の新卒採用は全員理系の院卒だったっという話も見ました。
私も理系の院卒として、ADLにチャレンジしてみることにしました!
目次
アーサー・D ・リトル志望動機の作り方
アーサー・D・リトル(Arthur D. Little)は、アメリカ合衆国・ボストンを本拠とする、世界最古の経営戦略コンサルティング会社である。1886年、マサチューセッツ工科大学の科学者で、酢酸塩の発見者でもあるアーサー・デホン・リトルによって設立された。かつてはボストン・コンサルティング・グループ創設者のブルースヘンダーソンも所属していた。
「“Side-by-Side”、常に顧客とともにあること」をコンセプトとして、クライアントの“腹に落ちる”成果を出すことを目標としている。
創業者が科学者だったため、また初めは研究機関から始まったコンサルティングファームのため、未だに理系の風潮も強いそうです。
実はここが世界で最初の経営コンサルティングファームらしいです。
実際手がけている案件もメーカーの研究開発部門のコンサルティングなど多いみたいです。
私自身、理系の院卒でメーカーの研究開発部門出身ということで、ここはかなり強みになりそうなので志望動機としてはアピールしていきましょう。
また普段のコンサルティングファームでは中期経営計画に関わったことや、マーケティン上の成果をPRすることが多かったのですが、ADLには理系っぽいPRを考えます。
まずは研究開発頑張って、特許をいっぱいとりましたよってアピールして、、、
その結果特許技術により差別化された商品開発を行い◯円の売上、◯%のマーケットシェア獲得しました!
さらADLについて色々調べていると、MOT(マネージメントオブテクノロジー)経営のコンサルティングを得意とするみたいな記述も見つけました。
正直MOTの意味などあまり知らないのですが、現職でもMOT会議というのがありました。
(内容は研究開発部門の経営陣への進捗報告だけ)
その会議の運営に関わったこともあるので、そこをアピールすることにしました。
正直MOTについて深く突っ込まれると困るのでサラッと流す感じです。
一次面接の内容
一次面接はウェブ面接で対応していただき、大阪からでした。
面接官の方は、30歳前後のとても美人な女性 でした。
コンサルタントになって7年目とおっしゃっていたので、私とほぼ同年代かと思います。
今まで年上の方との面接ばかりでしたが、同年代は初めて
まず最初は定番の自己紹介、自己PR、志望動機を聞かれました。
準備してた内容をさらっと答えて特に深く突っ込まれることもありませんでした。
志望動機はなぜコンサル?よりも、なぜADLなの?について知りたい感じでした。
とういうか面接官の方も、面接に慣れていないのか質問がたどたどしい
そしてPCの画面越しでも緊張しているのが伝わってくる。。
面接官にこんなに緊張されるのははじめてです。
一通り定番のやりとりが終わると、次はケース面接でした。
ケース面接
まず、ケース面接のお題を与えられました。
「ライザップのビジネスをさらに拡大するために、本業をどう伸ばしたら良いと思いますか?」
コンサルらしいお題ですね。一応ここで念のために
「本業とは、テレビ広告でよく見るジムの事業でよろしいですか?」って確認しました。
確かに確認しました。(強調)
すると面接官は「そうですね、ジムの事業を拡大する方法を考えてください」と言いました!(伏線)
以下私のプレゼン内容です。
まずはどこに伸ばせる余地があるのか、今のビジネスの売上構造を分解します。
売上=店舗数 × 1店舗あたり会員数 × ジムの会費です。
さらに会員数は 会員数= 既存会員数+新規会員ー解約数です。
このビジネスの構造から、売上を上げるためには
・店舗数の拡大
・新規会員の拡大
・解約の引き止め
・ジムの会費の値上げ
以上が考えられそうです。
さらに、今のビジネスのどこに課題があるのかマーケティングの4Pで現状を分析してみます。
Promotion:積極的にインパクトのあるTVCMで認知度は高い。
Price:決してジムの価格は安くはない。さらに手厚いサービスで高単価のサービスは見込めるか?
Product:必ず痩せるというサービス以外に、結果にコミットというコンセプトをほかのサービスに展開できるのでは?
Place:今は日本の主要都市での展開に止まっているが、日本国内のさらなる展開だけでなく、人口が多く肥満率の高い国はほかにあるのでは?
これで大体ライザップについて考察できました。
お題では、本業であるジムの売上を拡大とのことでしたので、以上の勘案して戦略の優先度を以下のようにしました。
①日本国外への展開
②高単価サービスの展開
③新規会員の拡大
④既存会員の引き止め
以上それぞれについて、打ち手とインパクトを考えます。
①日本国外への展開
アメリカは肥満大国であり、さらに人口も成長しています。
ざっくりですがアメリカの人口は日本の2倍とします。
さらに肥満率は日本が数%に対して、アメリカは数十パーセントだった気がします。
仮に日本の肥満率が3%、アメリカが30%とすると10倍のターゲットユーザーの数です。
(この辺りの数字、かなり適当でしたw)
以上からアメリカは日本の20倍の市場規模の可能性があります。
今日本で10万人の会員数がいるなら、アメリカで同様に展開できれば200万人まで会員数を増やせることができるかもしれません。
そうすれば売上も20倍、今後の成長可能性も大いに有り得そうです。
プロモーション活動などは日本でのノウハウを活かしてアメリカで同じように展開し
スピードを求めるならば、必要なリソースを確保するためにアメリカのスポーツクラブのM&Aなどが有効なのではないでしょうか。
②高単価サービスの展開
現在も個室のマンツーマンで高付加価値なサービスを展開していますが、さらに付加価値をつけて単価をあげる「ライザップ プレミアム」などのサービスが考えられます。
例えば有名なアスリートからのマンツーマンの指導や、最先端のサービスの提供、徹底したプライバシー保護など
有名人や政治家、経営者など、 vipのお客を相手にビジネスを行います。
ライザップ プレミアムとして会員数が今の10%獲得でき、単価を2倍にすると、売上として1.2倍拡大の余地があります。
③新規会員の拡大
すでにTVCMなどで、認知度は高いですが、認知→欲求→購入の欲求をさらにひきおこさせるために
例えばライザップ主催のスポーツ大会や、ファッションショーなどで痩せた体を手に入れたあとのことも想像させるようなプロモーションを打ってはいかがでしょうか。
そうすれば、今肥満の人にさらに痩せたいと思わせられるかもしれませんし、肥満の人だけでなく健康のためにライザップに通うという欲求も起こさせられるかもしれません。
さらに購入のハードルを下げるために、新規会員特典などとして割引サービスなどの販促を行い新規会員獲得を目指す方法もありえそうです。
これらの打ち手により1店舗あたりの会員数が10%増えれば、売り上げは1.1倍まで増えます。
④既存会員の解約引き止め
既存会員に対して、◯ヶ月続けらたら特典や、インストラクターへの教育により指導の質を高めることで解約数を減らします。
ただ現在のライザップの特性上、痩せてしまうと解約する人が多いような気がしますので、優先度としては一番低くなります。
またインパクトとしても、解約者数が多くない限りはそれほど大きな売上拡大にはならなさそうです。
こんな感じでプレゼンしました。
すると面接官から言われた言葉は
「ライザップの今のビジネスを拡大するのはプレゼンいただいた内容はすごく良いと思うのですが、そもそも既存ビジネスの拡大にこだわるのはなぜでしょうか?新規ビジネスの参入などは考慮しなかったのですか?」
えー、最初に確認したじゃん!ジムの事業を拡大する方法を考えてくださいって!
ちゃんと覚えとけよ!覚えられないならメモしとけよ!って思いましが、ここは立場の弱い面接受ける立場
「最初に◯◯様に確認した際に、ジムの売上を拡大する方法を考えてくださいとのことでしたので、そちらの方法ばかり考えてしまいました。申し訳ありません。ただし今のライザップで新規ビジネスを拡大するためでしたら、結果にコミットというコンセプトで様々な事業に拡大することができるのではないでしょうか。実際に英会話やゴルフなども同様のコンセプトとブランドイメージで事業を行なっているようです。英会話やゴルフ以外の教育産業やスポーツ産業への参入は容易かと思います」
こんな感じで大人な対応しつつ、さらに新規事業についても考えてますよって感じでアピールしたら「なるほど、いいですね」っと好印象でした。
そんな感じで面接は終わり。
結果
およそ1週間後に連絡が来ました。
一次面接通過で、二次面接にお進みくださいとのことでした!
ただし2次面接はウェブ面接不可で東京まで来いとのこと
しかも交通費は支給なし。ケチだね〜
2次面接編に続きます。
https://www.shioring.com/work/adl2report/