しおりビルヂング

趣味ブログ。本を紹介したり、ガジェット紹介したり。マーケティング、投資、ビジネス、統計、数学についても解説したりもします。

改善すべき点を明らかにするCS分析

前回は座標から角度をエクセルで求める方法を解説しました。
このarctanがマーケティングがどのように役立つかというと
CSテスト評価という評価で必要になってきます。
CSとはCustmor satusfactionの略であり、お客様満足度を高めるために改善するポイントを見極めるための分析です。 
これは例えば消費者アンケート結果から顧客満足度や購入意向を向上させるために
必要な打ち手つまり改善すべきポイントは何なのかという分析を実施します。

今回は具体的に食品の開発を例として消費者評価を実施したという例で解説したいと思います。
以下に開発品の新製品についてお客様に使用してもらいアンケートをとった結果を乗せます。
ちなみにこの数値は適当に当てはめたデタラメです。
数値は%です。N=100人に聞いたら、この数値の人数答えたと思えばいいです。

f:id:Hikari_22:20160223231136j:plain今回の製品の購入意向は非常に良い20%、やや良いが30%、合わせて50%です。

悪くはないですが、もうちょっと購入意向が伸びてほしいなーという感じです。
ではこの購入意向の向上を向上させるためには、開発品の何を改善すべきでしょうか。
 
 今回のアンケートでは、購入意向以外にも美味しさや見た目など、購入意向に影響を与えそうな項目についても調査しています。
 
今回聴取した項目が、購入意向に対してMECEなのか回帰分析して決定係数を求めれば
どれぐらいMECEに近いか分かりますが、今回は割愛します。
 
アンケートの設計時でここの項目を漏れ無く出せるかがマーケッターのセンスですね。 
 
それぞれの項目について、満足度と重要度を求めます。
満足度は、簡単で、その項目についてポジティブな人です。
通常は非常に良いとやや良いの割合を足します。
 
重要度は購入意向と各項目との相関係数を設定しています。
エクセルでの相関係数の求め方は=CORELL(購入意向の行, 各項目の行)で求められます。
この数値が大きいほど、使用意向が高いことになります。
今回の結果だと美味しければ、購入意向が向上するということになります。
 
この重要度をx軸に、満足度をy軸にプロットすると以下のとおりになります。

f:id:Hikari_22:20160223221624j:plain

 
右下にあるほど、購入意向に与えるインパクトは大きいのに、顧客が満足していないポイント=改善すべき点となります。
 
このグラフを以下の1〜4のセグメントに分割します。

f:id:Hikari_22:20160223222216j:plain

1:重点維持項目
購入意向に与えるインパクトは多いが既に顧客は満足しています。この項目は絶対に満足度が下がらないように維持します。
2:維持項目
満足度高いですが、購入意向に与えるインパクトは小さいです。折角満足度が高いのでこのまま維持できればよいです。
3:改善項目
満足度は低いですので改善の余地はあります。ただし、購入意向への影響は小さいので、重要すべきで改善点ではありません。
4:最重要改善項目
購入意向に与えるインパクトが大きいのに、顧客は満足していません!ここを改善できれば、購入意向を更に引き上げることが可能となります。
 
今回の結果では、価格の要因が購入意向に与えるインパクトが大きいのに、お客様の満足度は低いです。
つまり最も改善すべき点は価格だということが分かりました。

 

今回の結果だと、明らかに改善すべき点は「価格」ですが

もっとたくさんの項目があると、改善すべき点の優先度をつける必要が出てきます。

 

その優先度をつけるための指標が改善度指数です。改善度指数が大きいものから優先的に改善していことが効率的となります。
 
改善度指数は(原点からの距離) × (y=-xの直線との角度)で表されます。
この時に前回の記事で紹介した、座標から角度を求めるという数学的作業が必要になるのですね。
 
ただ今回のCS分析ではx軸からの角度ではなく、座標を回転させて角度を求めるという高等な数学的な変換必要です。
 
次回、「回転行列で座標を回転させて、改善度指数を求める」
 
よろしくお願いします。

 

参考文献

実例でよくわかるアンケート調査と統計解析

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