最近統計リテラシーってよく聞くようになった。
この能力がついていないと、簡単に騙されるかもしれない。
よくテレビでは、意味不明な円グラフや棒グラフを見ます。
バラエティでは、統計学的に本当に差があるの?っていうのを誇大に謳って、芸能人がすげーとか言ったり。
それだけならいいが、統計学に詳しい人が一般人を騙すために恣意的なデータ処理を行うこともありますし、
科学論文でも無理やり差を出すために、統計学的に無茶苦茶な論文もありますね。
査読ない論文だと、統計とか関係なく結論だしてたりもあります。
また統計的な考え方や能力がついていると、騙されないだけでなく
マーケティングでも役に立ちますし、投資にももちろん活用できます。
今回紹介する本は「ヤバい統計学」
内容紹介(amazonより)
●ディズニーランドの行列をなくす方法は?
●宝くじに当たる確率は実際どのくらい?
●テロ対策とドーピング検査の共通点とは?
ディズニーランド、交通渋滞、クレジットカード、感染症、大学入試、災害保険、ドーピング検査、テロ対策、飛行機事故、宝くじ――。
10のエピソードで探求する「統計的思考」の世界。そのウラ側にある数字を知れば、統計学者のように思考し、自分の世界を自分で支配できるようになる。
疫学では「原因」を見つけることだけが意味のある目的だ。(中略)しかし相関関係だけに基づいて、例えば食品の回収など請求な対策をとれば、業界全体が壊滅して感染は広がり続けるという結果になりかねない。
因果関係と相関関係。
これらを区別することは大切です。
別の本で読んだエピソードですが(すいません、何の本で読んだか忘れました)
おでんの売上と、風邪の患者数は明確に相関関係があるそうです。
「おでんの売上があがるほど、風邪の患者が増える→だからおでんは販売中止にすべきだ」
これは極端な例ですが、こんな論理展開は世の中いくらでもあります。
気温が下がる→おでんの売上が上がる
気温が下がる→風邪の罹患率が上がる
であって、おでんと風邪には何の関係もありません。
(気温とおでん・罹患率に因果関係があるのかも不明ですが )
本書ではアメリカでのO-157の感染について書かれており、ある特定の場所で採れたホウレンソウと感染者の食べたものに相関関係があったそうですが、そこから因果関係の証明は大変です。
相関関係があるからといって、ほうれん草を回収して実際ほうれん草が食中毒の原因でないと、無実の罪でほうれん草業界は壊滅です。
実際は因果関係があったそうですが、その調査方法も本当に大変です。
この本を読んで、統計学に興味が湧いた人は統計を勉強することをおすすめします。
必ず人生に役に立ちます。
今後このブログでも統計学の勉強に役立つ本とか紹介していこうと思います。